2019年11月07日

生アールグレイの香り

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アールグレイは通常ベルガモットの香料がつけられた紅茶です。
様々な種類が発売されていますよね。
店主のお気に入りはマリアージュフレールの「アールグレイインペリアル」です。
銀座オープン当初から飲んでいます。

その後クスミティの燻製「スモーキーアールグレイ」に出会い虜になりました。
この二つしかアールグレイは認めぬというがんこな博多っ子でした。

ところが、宗像っ子になってはじめて生のアールグレイを飲み、
“生もあり“と思うに至りました。

柑橘の何が大切って、それは皮の香りです。
果汁の香りの何倍も強烈な個性を発揮してくれますよね。

日本料理の先生は「ゆずの果汁なんて白ネギの青いところと同じだ」
という意味のことをおっしゃっていましたっけ。

話は戻って、生のアールグレイ。
佐賀ではベルガモットが栽培されているということで、生の果実を手に入れ
皮をそのまま入れてみました。おそらく香りの抽出も早そうでそのままつけて
おくとえぐくなりそうなため紅茶抽出と同じ時間浸しました。
結果、正解!

えぐみなくさわやかな柑橘、レモンティのような酸味もなくただ香りだけ。
味は紅茶。
ただ、これをアールグレイといっていいのかな。
香料としてのベルガモットに馴染んでしまった脳がベルガモットの
生の皮はから”アールグレイ紅茶”に変換してくれないのです。
この紅茶のタイトル「生アールグレイ」と呼び、別物として楽しみます。

最近、国産レモンの収穫を待たずに秋に青レモンと称するものがスーパーで見かけます。
これはレモン特有の香りがしません。

ですが、皮を浸すと「生アールグレイ」に近い香りが楽しめます。
もちろん「レモンティ」として輪切りにしても美味。
果汁もやはりレモンの個性はまだで柑橘、シトラスというざっくりした印象のみです。
でもそれはそれでよいのです。
どんな茶葉に合わせるかが楽しい悩みどころです。個性はあなたが与えればいい。

生のベルガモットや国産の青レモンに似合う茶葉としては、渋みを抑えて
華やかな香りのディンブラなんかいかがでしょう。

(紅茶ポットの写真が行方不明になり掲載できませんでした。)
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posted by cozue at 21:55| 材料

2019年10月14日

ニューオープンについてお待たせいたしております。

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5月に渡辺通の工房を閉じてから6月引っ越しと7月中旬より店舗づくりをはじめ
おおよそ店舗の体裁は整ってまいりました。
“秋のオープン“とふんわりしたインフォメーションからずいぶんと
お待たせいたしております。

梢庵の畑や庭のこと、店主の周辺、店舗の
チラ見せばかりの写真アップで心苦しい限りです。
「こんなのできました!みなさん来てくださーい!」と早く言いたいのです。

ということで、ニューオープンの前に
工房と店舗の概要を少しお話しさせてください。

工房と店舗は、宗像市に移転いたしました。
JR鹿児島本線の東郷駅の近くの国道沿い路面店です。以前の店舗と違い、
ものすごく目立つ(はず)外観です。工房の規模は変わらないのですが、
店舗が広くなりました。そこで、スタイルを少し変更いたします。
主に2つの新しい試みがございます。

まずは、店舗内にカウンターを設け
テイクアウトドリンクの販売。
 
やはり「チャイ」ですね。
「チャイスパイス」を販売しておりましたが、加えて、
店主手ずからお客様にご提供いたします。
そのほかのお飲み物は試作中です。
(尚、タピオカの予定はございません。)

もうひとつは、料理教室やワークショップの開催です。
以前より「スパイス」の使い方、「チャイ」など料理教室の
リクエストをいただいておりました。
何がしか実施いたします。

企画が頭の中にたくさんあります。随時取り出してまいりますね。
たくさんの方にご利用いただけるように体制を整えています。

菓子についてもオープン前だからこそできる試作、手作りの材料、
手作りの写真、手作りのHP、畑の新鮮な食材も取り入れた何かを考案中です。

相変わらずワンオペでうーむと考えたり、うろうろしたり、頭を抱えたり
奔走したりして日々を過ごしております。

オープンして走りながら新しい試みを実施していくのは常なれど、
今開けてしまうと、目の前のToDoに忙殺されることは明らかです。
ある程度の基礎を全て揃えてからお披露目いたしたく、
温かい眼差しで見守っていただければ幸いです。

たまの店主のつぶやきや写真が、梢庵に直接関係なさげな場合も
ございますことをお許しください。
posted by cozue at 16:53| 工房

2019年07月31日

店舗工房工事中につき

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思い出は記憶の澱でしかないが
記録はときに世の中の役に立つ
ような気がして工事中の店舗をパシャリ。

思い出して昔は良かったなんて言ってる暇はない。
毎日命は削れていっているのだから。
今に真剣に向き合い、明日のことくらいまでの未来は考えて生きないと。
過去の一生懸命やらなかったことを正当化する時間がもったいない。

このような気持ちになるのも母の遺品の整理、私の昔の熱中したモノたちを
処分するときの大小様々なかたちの感情の波に酔って気分が悪い状態が
しばらく続いているからなのです。

特に生きている自分とへその緒がつながったままぶら下がっている
モノたちとの決別は覚悟を要します。
切るのは痛いのです。

海外旅行の記念、写真、インレタタイトルのカセットテープ、
金言を手書き写経した手帳、ちょっとした賞をとった証、
なりたかった女性像、憧れたブランドのスクラップ。
今の自分を確実に作り上げたモノたち。
これらがこの先役にたつことはないでしょう。

もう自分のカスです。垢です。
失ってもアイデンティティを喪失するわけではありません。

新しいものを買うことで、気分一新できるはずですが、
ゼロからではなくマイナスしてからでないと
プラスは叶わないわけで時間がかかります。

いらないモノに囲まれ生活動線がいつまでも慣れず、
文字通り居場所がない。訴え先のない環境問題。
なんとかしなければと焦ります。

一方、梢庵ですがこの暑さの中、内装工事のみなさんは
寄ってたかってわたくしの居場所を作ってくださっています。

そこにいる理由は自分で生み出さなくてはなりません。
そもそもあった仕事部屋とラボを解放していた前店舗とは
意味合いがちがうのです。

「いらっしゃい!いらっしゃい!今日はスイカが安いよ!」

毎日、梢庵の近所の八百屋さんは元気に
「私はここにいる!」と存在意義の主張をしています。
お客さんを幸せにする約束を宣言するのです。
なんと心地よいサウンド。

わたくしは、この場所でどれだけのお客さんをどのように
幸せにして差し上げられるだろうか。
その前に今の幸せをかみしめなくては、、、
心を落ち着けるため気持ちを書き出したら
こんなに長くなりました。

ぐーぅっとしゃがんで今の状態を考えてみるのです。
ほんの少し先の歩む道を見据えて予測して、、、そして放り出します。

無駄無駄無駄!

だとしてもその自分は新しい。

考えずに歩もうとしていた自分ではなく
考えたわたくしが行く道は、
ザクッザクッと深く踏み込みつつ
ゆっくり前に進むしかない幻の雪道。







posted by cozue at 21:25| 工房